不動産情報デジタル標準化の覚書

(元)宅建士・プログラマーが提言したいこと

現状(2):エンドユーザーの視点から見た物件情報

>>目次

 前のエントリで、不動産会社からの物件情報の流れとして発信先とその経路を見てみました。

 今回は、部屋を探しているエンドユーザーの視点から見てみます。 一般消費者はどのように物件情報を得ているのか、という観点です。

1.不動産会社の店頭

 店頭張り出し図面、デジタルサイネージ(液晶画面など)、店頭接客。住みたい地域が決まっている場合は、そこのエリアの不動産業者を足で周る。営業担当から、詳しい情報が得られる。

 基本、直接物件を管理しているとその建物の周辺状況から雰囲気まで、営業担当から詳しく話しを聞ける。大家さんがどんな人かや既存入居者の情報まで把握しているので、変な物件を紹介されることは基本ない。

 仲介会社で管理してない場合は、さまざまな管理会社の物件情報を紹介してもらえるが、実際の建物や入居者の情報は把握していない。

  但し、エリア全ての不動産会社を足で回るのは大変。

2.不動産会社のホームページ

 店頭と同じく、住みたいエリアが決まっている場合、そのエリアの業者のサイトで情報を得る。足を運ばなくても良い利点がある。

 但し、エリア全てのサイトを見るのは大変だし、結局不動産会社を回らなければならない。

 

3.物件検索サイト(アットホーム、スーモ、ホームズ)

 広い範囲の中から効率的に探せる。特定の不動産会社の物件に偏らずに幅広い物件の中から探せる。

 但し、2次広告が多すぎる問題。どのサイトを見ればよいのか分からない。

 

4.検索サイト(Google,Yahoo)キーワード検索

 こだわりのキーワード 「トランペット演奏できる物件」などの場合、有利。一般的過ぎるキーワードだと、効率が悪すぎる。

 

まとめ

 インターネットで探す、といってもどのサイトで探せばよいのか分からない、というのが本当のところではないでしょうか。全ての不動産会社のサイトを見て回るのも面倒すぎます。

 しかも、物件検索サイトでも、元付けの情報と先物の2次広告が入り乱れ何がなんだか分からない。エンドユーザーにはその違いも分からないようになっている。物件検索サイトといっても、一般のエンドユーザーにとってみれば、そもそもアットホームのサイトとレオパレスのサイトの違いが分からない。

 おまけに、不動産会社は全ての物件検索サイトに掲載するわけではないので、結局複数の物件検索サイトを見なければならない。

 実に混沌としている、面倒、というのが現状ではないでしょうか。

 忙しいユーザーは、部屋探しにおいて、やはり物件情報を大量に集めて不動産検索サイトに2次広告を出している「仲介会社」に問い合わせて来店して探してもらう、というケースが多くなってきている。しかし、これにも2次広告の鮮度が悪い、正確性が低い、その他広告費とかといった弊害があったりする。

 そこで、業界団体が、統合サイト(不動産ジャパン)やハトマーク東京不動産(ハトさん)などを立ち上げたが、そもそもやり方が間違っているので、大失敗している、と。

 

次回は、業者間物件情報流通について。