不動産情報デジタル標準化の覚書

(元)宅建士・プログラマーが提言したいこと

はじめに

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>>目次

書き手

 元々、英語がやりたかったのだけれども、途中でプログラミングにはまってしまい、英語漬けのままソフトウェアを書き散らした後、訳あって不動産会社に転職して7年ほど修行しつつ宅建も取ったが後に退職、という紆余曲折を経て、「英語と宅建士とプログラミング」、という奇妙な組み合わせの経験を持つに至った変人です。

 そのため、他の人とは異なり、不動産の実務と業界の表と裏を見ながら、広い視点で日本の不動産業におけるITに関する現状と課題、そして解決策について常日頃から考えてきました。

 微力ながら業界にも提言してきましたが、個人の力では限界があるので、ここに整理してまとめて公開しておきたいと思います。

目的

 不動産業というと、紙とFAXというイメージで、デジタル化にもっとも遅れている業種、というイメージがあるかと思います。実際、そういう所も確かにあるのですが、現状と課題を正しく理解している人間が皆無に近く、不正確で偏った情報ばかりが広まっている面もあります。

 なぜなら、不動産業が分かる人はIT技術の素人で、IT系の人は不動産業の事をまったく分かっていない素人だからです。特に、不動産業界の中の人達は、それが当たり前の当然と思ってずっとやってきてしまっているので、問題を解決できる課題だとすら認識できていない事も多いのです。ですから当然、現状の課題を正しく言葉に(言語化)することもできず、前に進む事が出来ていない・・その端緒すら掴むことが出来ていない気がします。

 さらに悪い事に、不動産業のことが分かっている(風の)IT系の方は、大抵不動産ITサービスを提供している利害関係のある当事者であります。(そもそもIT系の人と言ってもプログラムを書ける人とも限らない)そういう人は、自社サービスへの利益誘導(囲い込み)を図る、という明確な目的と動機がありますので、自分達にとって都合の良いことしか言いません。逆に言えば、自社サービスの利益にならないと思ったことには(例えそれが業界や消費者含めた全体の利益になることであったとしても)裏で激しく抵抗します。

 しかし、メディアなどに取り上げられるのは、そのような私企業の人または利害関係のある当事者の人の話しばかりで、社会全体を見据えた、「本当に必要なこと」の指摘がすっぽりと抜け落ちてしまっています。

 結果として、メディアの報道を含め、官公庁での動きなども非常に歪められたものとなり、不動産業および不動産物件の情報流通におけるIT化やデジタル化といった重要なことが前に進まない現状があります。

 たまたま人生の奇妙な巡り合わせで、自分は英語と宅建士とプログラミングというバックグラウンドを持つため、海外の状況、不動産業界の内側、IT技術、それぞれの視点を持って、なんの利害関係もなく客観的に見ることが出来ます。

 おそらく、こんな人間は日本にもそんなに居ないのではないでしょうか。

 未だにFAXと電話と手入力、といったものに依存せざるを得ない日本の不動産業界が少しでもデジタル化を図れるよう、本ブログの内容が一助となり、参考になれば幸いです。